【徹底解説】ChatGPTで使える便利なブラウジングの使い方まとめ

はじめに

2023 年 5 月 12 日、OpenAI は ChatGPT Plus ユーザー向けに新機能「ブラウジング」と「プラグイン」のベータ版リリースを発表しました。

本記事の作成時点である 5 月 16 日には、一部のユーザーはすでにブラウジング機能を利用できるようになっています。

これらの新機能は開発中であり、随時アップデートされるされる可能性がありますが、ChatGPT がより広範な情報を提供するための大きなステップとなります。

本記事では、ChatGPT のブラウジング機能について詳細に解説し、その可能性とビジネスへの応用について探求します。

なお、情報のアップデートなどがある可能性がありますので、公式のガイドラインも合わせてご確認ください。最新の情報や変更点については、適宜本記事も更新してまいります。

ChatGPT とは

ChatGPT は、OpenAI によって開発された会話型の人工知能です。人間のように自然な会話を行うことができ、その活用範囲は幅広く、ビジネスからエンターテイメントまでさまざまです。

たとえば、カスタマーサポートのチャットボットや、ユーザーとの会話を通じて文章を生成するライティングツールなどとして利用されています。

この AI は、大量のテキストデータから学習し、その知識をもとにユーザーからの質問に回答したり、会話を進めたりします。

しかし、その知識は訓練データが提供された時点までの情報に限られています。したがって、最新の情報に基づく質問に対する回答能力には制限がありました。

しかし、最近のアップデートにより、ChatGPT はブラウジング機能を手に入れ、インターネット上の情報をリアルタイムに取得し、その情報を基に回答することが可能になりました。

これにより、ChatGPT はより最新の情報に基づいた質問にも対応できるようになり、その活用範囲が大幅に広がりました。

ChatGPT の特徴や期待できる活用範囲については下記の記事でも解説しています。併せてご参照ください。

• ChatGPT を業務活用する方法とは？| Hakky

ChatGPT ブラウジング：従来の ChatGPT との違い

ChatGPT ブラウジングは 2023 年 5 月 12 日以降に新たに追加された機能で、これにより AI が直接インターネットを閲覧し、最新の情報を取得することが可能になりました。

この新機能の追加により、ChatGPT はより広範なトピックについて、最新の情報を元にした回答を提供することができるようになりました。

従来の ChatGPT は、2021 年 9 月までの知識しか持っておらず、それ以降の情報については知識として持つことができませんでした。

しかし、ブラウジング機能の追加により、ChatGPT はインターネットからリアルタイムに情報を取得し、その情報をもとに回答を生成することが可能になっています。

例えば、最新のニュースやイベント、科学的な発見など、日々更新される情報についての質問に対しても、ChatGPT ブラウジングは最新の情報を元にした回答を提供することができます。

また、特定の情報を求める質問、例えば「誰が最新のノーベル賞を受賞したか？」などに対しても、ChatGPT ブラウジングは即座に最新の情報を検索し、その結果を回答として提供します。

このように、ChatGPT ブラウジングは、従来の ChatGPT が持っていた最新情報へのアクセスの制限を克服し、より多様で最新の質問に対応可能な AI となりました。

ChatGPT ブラウジングの使い方

ChatGPT ブラウジングを活用するためには、以下の手順で設定を変更する必要があります。

1. ChatGPT の「Settings」にアクセスします。
2. 「Beta features」を選択します。
3. ウェブブラウジング機能の設定をオンにします。

このように設定を行うことで、ChatGPT はインターネットを閲覧し、最新の情報を取得して提供することが可能となります。

ChatGPT ブラウジングでできること

ChatGPT ブラウジングには以下のような特性と機能があります。

リアルタイムの情報取得

ChatGPT ブラウジングを使用すると、ChatGPT は最新の情報をリアルタイムに取得することができます。

これにより、最新のニュースやイベント、科学的な発見など、日々更新される情報についての質問に対する回答が可能になります。

例えば「2023 年 5 月のニュースを 3 つ教えて」と尋ねてみたところ、下記のような回答を得ることができました。文末に付いている引用符部分から、参照元の記事やサイトに飛ぶことができます。

学習データからだけでは解答を導けない質問への対応

機械学習の一般的なデータからだけでは回答できない、特定の情報を求める質問に対してもその場で検索を行い、検索結果を基に回答を導くことができます。

例えば「WBC2023 の優勝国と、決勝戦の結果を教えてください。」と尋ねてみたところ、下記のような回答を得ることができました。

根拠となるリソースの提示

ChatGPT ブラウジングで検索した内容のリソースは、下記のような方法で確認することができます。

引用符から確認する

• ブラウジングをもとに出力された回答の文末には引用符（数字）がついており、ここをクリックすると参照元のサイトや記事を確認することができます。

検索履歴から確認する

• ブラウジングをもとに出力された回答に表示される「Finished Browsing」をクリックすると、検索に使用したキーワードや読み込みに成功したサイト（または失敗したサイト）などの詳細を見ることができます。

リンクを出力するよう指示する

• 「～のサイトリンクをください。」のように指示をすると、その文脈に適したサイトや記事のリンクを出力させることができます。

以上のように、ChatGPT ブラウジングはユーザーが求める情報をリアルタイムに提供するための強力なツールとなります。

ChatGPT ブラウジングの特性と注意点

ChatGPT ブラウジングは非常に便利な機能ですが、その特性と使い方について理解しておくことが重要です。以下に、ChatGPT ブラウジングの特性と使用上の注意点をまとめてみました。

ブラウジング時間

検索を開始してから結果が返ってくるまでには数十秒から数分の時間がかかることがあります。

これは、検索エンジンを用いて情報を取得するための時間と、その情報を解析してユーザーに適した形で提示するための時間が必要であるためです。

例えば、特定のニュース記事を検索したり、特定のデータを確認するような質問に対しては比較的早く回答を得られますが、広範な情報を検索するような質問に対しては少し時間がかかることがあります。

しかし、その時間は実質的な情報提供のためのもので、全体の対話体験を向上させるものです。

ブラウジング対象

ブラウジング機能の対象は現状英語のウェブサイトが主のようです。そのため、特定の地域や言語に特化した情報を求める場合には、その限界を理解しておくことが重要です。

また、ChatGPT ブラウジング機能がアクセスできる情報は公開されているウェブ情報に限られます。

パスワード保護されたページや公開範囲が限定されている情報にはアクセスできないこと、ChatGPT が引用する情報源の正確さや信頼性はその情報リソース自体の品質に依存することも理解しておきましょう。

ブラウジングの有無

ブラウジングをオンにした状態でも、必ずしも全ての回答がブラウジングによるものではありません。より最新の情報を求めたり、根拠となる情報源を求めたりする場合には、ブラウジングが行われる傾向にあります。

リンクの有効性

ブラウジング機能を用いて提供されるリンクは、必ずしも有効なものではない可能性があります。

5 月 16 日時点での確認では、「404 Not Found」のようなエラーメッセージが表示されるウェブサイトへのリンクが提供されることもありました。

しかし、これはウェブ上の情報が動的に変化する性質上、避けられない問題と理解しておきましょう。

以上の特性と注意点を理解し、ChatGPT ブラウジング機能を上手に活用することで、より深い知識と情報を得ることが可能になります。

まとめ

この記事では、ChatGPT ブラウジング機能の概要と、その使い方、特性、注意点について説明しました。

従来の ChatGPT の持っていた知識の更新が困難であるという問題を解消するために開発されたこの機能は、ChatGPT がリアルタイムの情報を取得し、学習データだけでは回答できない質問にも対応できるようにするものです。

新しい情報の取得や知識の更新が必要な場面において、この機能がどのように役立つかをぜひ試してみてください。